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バードハウスショウ2010受賞作品

★おしゃれなハウスで賞

(井川祥子さん作)森山明子先生にデザインを評価してきたご経歴から、バードハウスのデザインの面から評価、審査をいただき、「おしゃれなハウスで賞」を選出していただきました。

選考:森山先生
屋根に傾斜があるものがほとんどだったが、その中でこの平らな屋根はとてもユーニーク。オーナメントの木の枝も楽しく、繊細。
デザインとして、展示作品の中では目立つ形だが、20世紀モダニズムのノスタルジックも感じられる作品でした。

★景観にあうで賞

(高野文雄さん作)藤森照信先生に建築家・建築史家の立場から、
審査いただき、「景観にあうで賞」を選出していただきました。

選考:藤森先生
自然の端材がよく活かされている。底の丸みもいい。
屋根の角度が強く、てっぺんの左側の屋根を上げているので、
雨が入る心配もまったくなく、隅隅まで良く考えられた作品。
鳥も好みだろうし、私の好みでもあります。

★鳥にやさしいで賞

選考:井筒明夫さん
子供たちの作品は、色使いなど天衣無縫。
そして、一番関心を持つのは、みんなでやるという気持ち。それが今回の作品選考の基準です。自然保護の運動は、ひとりではできない。
家族、近所、学校のともだち、地域ぐるみでみんなでゆっくりやるということが大切なのです。
今回、選んだ作品は、親子で作られた作品。バードハウスは親子の絆をつくるのです。

鈴木涼くん

長原さつきちゃん

中林春来ちゃん

★鳥にやさしいで賞 特別賞

前田乃愛ちゃん

深澤くるみちゃん

★特別賞:ギャラリーウォーク参加者による人気投票

(まさぼうずさん作)選考:
ギャラリーウォーク参加者の人気投票で選ばれた作品です。
木の素材感、温もり。また随所にみられる鳥へのやさしが伝わっ
てきます。
歳月を経て、更に味わい深い作品になるとともに、是非たくさん
の鳥たちが巣立っていってくれることを願います。


バードハウスショウ2010 総括

深まる秋の彩り、訪れる冬の気配に満ちた武蔵国分寺の自然を舞台に、空に浮かんだバードハウス。
道行く人達の目を楽しませ、バードハウスについて知ってもらう。
見上げるバードハウスについて語り合う。鳥たちの声に、落ち葉の流れる音に耳を澄ます。
鳥を見て空の深さを知る。行き交う人達との何気ないあいさつ。
私達の目的である、バードハウスを通じての、人と人、人と鳥、人と自然のつながりを大きく感じさせてくれる催しとなりました。
ご出展いただいた皆様、コースを回っていただいた参加者の皆様、そして、関係者の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました。

出展バードハウス数 : 47個
人気投票数 : 152票
参加者数(推定) : 500名

今回の企画に関して、数々のご意見をいただきました。バードハウスについての質問はもとより、今後の活動をご支持いただける励ましのお言葉、国分寺の自然、歴史について再認識できたとの学ぶ喜びの声。また、公園内の自然の中に人工物は不釣合い等の設置に関するご指摘もいただきました。
今後の課題として大切に受け止め、設置箇所の充分な検討、また、設置箇所による景観に配慮したバードハウスのコンセプトの統一等で、より多くの皆様にご理解いただける企画として成長させて行く所存です。

次に私達が目指すのは、バードハウスを通じての皆様とのつながりです。
今回展示されたバードハウスたちを是非、皆様のご自宅に設置していただきたい。そして、観察を始めてみてください。
はじめは幾ら待っても、なかなか鳥たちは来ないかもしれません。しかし、気長に待つこと。野鳥たちを招く秘訣は「継続・忍耐・愛」です。
また、バードハウスとあわせて、バードフィーダー(えさ場)、バードバス(水場)の設置も必要でしょう。
観察の様子、フィーダー、バスの作成の方法など、国分寺バードハウス振興会「空の家」ホームページにて閲覧できる仕組みを作ります。
ブログやホームページをお持ちの方とはリンクを貼って共有する。
設置された様子、さらには小鳥達が遊びに来ている様子などの写真を送っていただければ、随時掲載させていただきます。
みんなで、喜びや知識を共有する仕組みです。

そして、私達と一緒に「バードハウス」の輪を広げてみませんか?
来年度もバードハウスワークショップは引き続き開催いたします。そのスタッフとしてお手伝いいただき、一緒に歩んでいければと。
スタッフとして参加することで、より一層バードハウスの魅力と可能性を感じることが出来ます。
そして何よりも、「誰かの一日」になる事の喜び。
ワークショップをはじめ、訪問活動、地域と人の連携なども進めていきます。
訪問活動としては、学校単位でのワークショップの開催。作られたバードハウスは地域の福祉施設や病院へ。
普段では接する機会の少ない子供達や施設利用者をバードハウスを使って笑顔でつなげてあげたい。
地域と人の連携としては、国分寺まつりや市のイベントへの参加を通じて、より多くの人々に「バードハウス」について知ってもらう。
歴史ある国分寺の新しい文化として、自然と鳥と人間の共生のシンボルとしてバードハウスを定着させたいのです。

ゆっくりと、深く。

新しい「つながり」をもって、バードハウスの輪を広げる。
その輪は、いつしか街を包み、その街が鳥たちと共生できる一つの森となることを目指して。
国分寺バードハウス振興会「空の家」プロジェクトは、一本の木でありたい。

高い理想へ枝葉を伸ばし、深い志をもって街に根付く。
たくさんの愛情あるバードハウスが空に浮かぶ木でありたい。
自然に、人に、やさしさが巣立って行く、みんなが集える場所でありたい。

つながりとは、「やさしさ」だと思う。

国分寺バードハウス振興会
空の家プロジェクト
スタッフ一同