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招待作家作品

エントリーNo.「おどる樹のおばけ」のバードハウス


棚橋早苗さん
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。筑波大学修士課程芸術研究科視覚伝達デザイン分野修了。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科助手を経て、現在、武蔵野美術大学非常勤講師、フリーランスデザイナーとして活動中。趣味でツリーハウス制作に関わっている。
第3回、4回のバードハウスワークショップにご参加いただきました。

【作品コンセプト】

対象の鳥について:
シジュウカラのバードハウスを作りました。窓の大きさは28-30mmです。
鳥によって巣を作る場所も形も様々ですが、シジュウカラは樹洞内に巣をつくる習性のある鳥。鳥のことは詳しくないですが、この辺で人間が作った巣箱に巣をつくる鳥としてはおそらく一般的なのだろうと思い、シジュウカラに決めました。また、ワークショップ時にスズメよりも窓枠が小さめだと聞いたので、部屋スペースもそれほど広くなくても大丈夫だろうと想像したことも、選んだ理由のひとつです。
デザインについて:
まず、できるだけ自然の中にある素材を使いたいと考えました。素材は購入したものもありますが、できるだけ近隣で拾い集められるもので作りたいと考えました。木の枝を拾い集め、藁やシュロ縄などの自然素材をメインに使用しています。窓枠はつるのようなドラゴン柳の細くしなやかな枝をラフィアで編み込みました。シジュウカラは樹洞内に巣をつくる鳥なので、全体は樹の幹のようなイメージにしました。おもしろい形の枝を活かしてハウスの前面につけ、鳥が枝にとまったりして遊べる空間をつくりました。ちょっとユーモラスな形になったので、タイトルを「おどる樹のおばけ」にしてみました。板材でなく、線状の素材を編んだり並べたりして作った箱なので、至る所に隙間ができていますから、大きい隙間は藁で軽く塞ぐなどしています。シジュウカラがどのような基準で場所を選んでいるのかわからないので、強度や隙間がこれで大丈夫なのかどうかについてはわからないのですが、この巣を選んだ上で、隙間を埋める必要があれば、きっとコケなどで埋めて使ってくれるだろうと思っています。上部はプランターとしても使えるようにしてみました。インテリアとして置くならば自由に使えます。屋外で樹にかけておく場合には、手をかけなくても枯れないような植物にする必要があります。また、置く場所によって受け皿を変えるなど、水はけにも気をつける必要があります。掃除は、上部のビスを外し、フタの板材を外して行うことができます。
その他:
バードハウス制作にも素材にも慣れておらず、なかなか思うようには進められませんでしたが、まずは設置して、鳥が入ってくれるのかどうかを試してみればいいんじゃないか、という気持ちで作りました。

エントリーNo.星のバードハウス


井川祥子さん
グラフィックデザイナー。
hottype工房、Kazuya Kondo、中垣デザイン事務所を経て2010年、iga3 officeを設立。これまで、雑誌や書籍の仕事を中心に、グラフィックデザイン全般に携わる。
第3回、4回のバードハウスワークショップにご参加いただきました。

【作品コンセプト】

小さな穴を星に見立てたバードハウスを作りました。室内には、小さな穴を通して光が差し込みます。
穴からひもや針金を通して木につり下げ、鳥が来るのを待ちます。
1.自然の素材を加えて作る
この穴を利用し、自然の素材を箱に加えてオリジナルのバードハウスを作ります。
鳥が空間に巣を作るように、人も自然から自由に発想します。
穴はとても小さいので、外敵からの攻撃を許すほどのものではありません。
気になる穴は、後から木材で埋めても良いですし、小枝を挿して、鳥の遊び場を作ることも出来ます。
2.ワンルームから集合住宅へ
バードハウスには鳥が入る穴が2箇所開いています。
穴と穴を合わせるように、2つのバードハウスを重ねると、2階建てのバードハウスになり、部屋から部屋へと鳥が移動することも可能です。
穴の位置をずらして箱を重ねていくと、鳥の集合住宅となります。
単体で設置する場合、入り口の穴は1つにします。

エントリーNo.「おどる樹のおばけ」のバードハウス

尾崎曜子さん
日本児童出版美術家連盟会員
主に児童書の挿絵、幼児向け月刊絵本にたずさわる。
主な出版にアリス館「世界の料理いただきまーす」全10巻「だいすき手づくり」(全5巻)他にチャイルド鈴木出版の月刊絵本など。童心社のかみしばい多数。
現在 学童保育、NPOの子どものひろば 夏休みイベントなどで、手芸・工作のワークショップ を行っています。
第3回バードハウスワークショップにご参加いただきました。

エントリーNo.「おどる樹のおばけ」のバードハウス

星野友幸さん

1976年生まれ。山梨県甲府市で育つ。
1999年から2004年まで5年間、営業職として東京の人材派遣会社で勤務
2004年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科入学
2005年 猪飼祐一氏に師事
2006年 第35回 日本伝統工芸近畿展 入選  東京都国分寺市にて築窯
2007年 京都「ギャラリー洛中洛外」にて喜兵衛窯門下展
2010年 第50回 東日本伝統工芸展 入選  
      第57回 日本伝統工芸展 入選

【作品コンセプト】

蓋付きの壷をアレンジしたバードハウスで、木立の中にも馴染むように、樫の木の灰を原料とした「樫灰釉(かしばいゆう)」という釉薬を掛けて焼いてみました。紐や針金等を通すパーツも付けてあります。